19.5. 科学のプロセス : 生物学的防除でクズを駆除できるか
https://gyazo.com/8d24df53276d2b30a55a8a85fb213bbe
1930年代に米国農務症が道路法面や灌漑用水沿いの土壌侵食を抑えるためにアジア原産のクズの植栽を行った
現在、クズは推定3000km²を覆っている
1日あたり約30cmもの成長率を示すクズは、森林の樹木に登り密な葉で地面を覆う
冬に茎は枯れるが、春になると根から素早く更新する
根は凍結すると生き残れないので、寒い冬は新たな空間の獲得を制限していた
しかし、気候変動による暖冬は、クズの分布を北に押し上げた
クズの場合、天敵が米国内に存在する
しかし、クズは食害などでダメージを受けても容易に成長する
研究者は効果的な制御をもたらす在来の病気や昆虫について調査している
いくつかの可能性がすでに検証され、それらは棄却された
たとえば、ある種のガの幼虫がクズを食草として好むことが実験によって示された しかし、さらなる調査によって、その幼虫は重要な作物種であるダイズをより好むことが判明した 観察
M. verrucariaはクズと同じ科に属する草本に深刻な病気を引き起こす
温室、人工的に制御された気象室、屋外の植栽による予備的な実験で、「湿潤剤」とともにM. verrucariaの菌の胞子を高濃度で散布すると、クズが枯れることが立証された
疑問
M. varrucariaの散布は自然条件のクズ群落にうまく作用するだろうか
仮説
M. verrucariaの散布は屋外実験で最も効果的だったので自然条件下での散布も効果的だろう
予測
クズの最も高い死亡率は、高濃度の菌の胞子を湿潤剤と組み合わせて散布することで得られる
結果
野外実験の結果はこの仮説を支持している
しかし、これらの実験はクズの生物学的防除に向けた一歩に過ぎない
この方法の安全性、効果、実用性を確実にするため、さらなる研究が必要